火の鳥 鳳凰篇 我王の冒険
何者かにばらばらにされ奪われた火の鳥の彫刻を取り戻すため、我王はノミと鬼瓦を持って時空を超えた旅に出るのだ!という昔のゲームあるあるな無理やりアクションゲームに仕立ててしまった、原作からぶっとんでるのに面白い版権ゲーム。
大容量1メガ!(Mbitだから128KB?)とパッケージにキラキラシールで強調するだけあってグラフィックに力が入っており、奈良時代の日本『大和』、謎の異星文明群『来世』、恐竜のはびこる『太古』の3種16ステージがパズルのようなマップタイルの組み合わせで実現されていて改めて見るとけっこう無二。大和の日本画っぽさもすごいが、来世も緻密。グラフィックに力が入っているとは言っても、主人公である我王には両腕があるお茶目加減でもある。
下Bで足元に鬼瓦を、そこが地面でも中空でも固定設置できるのが特異にして特徴。それを足場にして楽なルート取りをしたり、隠しワープ(全ステージを巡るために必須)を見つけたり、あるいはボス戦でボスの攻撃を無効化したりと使いどころがある。
サイドビュープラットフォーマーにしては動く足場やベルトコンベアなどの地形ギミックは皆無(大和5の押して動かせる仏像、大和6の崩れる吊り橋くらいでは?)で、ところどころ道なりには進みづらい起伏のある地形を鬼瓦で克服したり、壊せる地形を手探りで見つけたりする構成になっている。出現する敵も我王が立った状態だとノミが当たらない背の低いものがちょこちょこおり(しかも下Bはしゃがみ攻撃ではなく鬼瓦設置だ!)、そういった敵を足止めするために鬼瓦を置くパターンもなくはない。